北海道大学の研究についての興味深い記事を見つけました。 https://www.hokudai.ac.jp/news/2020/01/post-620.html >2枚の反射ミラーが向かい合った光共振器の中では,ミラー間の距離に応じて,特定の波長の光が安定に存在できます。この光のエネルギーと分子振動のエネルギーが等しくなると,共振器と分子振動が光を介して強く相互作用します。この時,共振器中の場と分子振動が混成した状態(振動ポラリトン)を形成します。この量子的現象は以前から知られていましたが,分子化学との接点はほとんどなく,化学反応への影響は未解明の領域でした。 >本研究では,光共振器の中で有機反応の反応速度が変化することを実証しました。光共振器の中ではカルボニル基の伸縮振動と共振器が強く相互作用し,振動ポラリトンのエネルギー準位の分裂(ラビ分裂)を観測しました。この状態では,カルボニル基の反応性が低下しており,反応速度が大きく減速することがわかりました。この方法では,ミラー間の距離を調整するだけで,狙った反応部位が反応できなくなるため,保護剤を必要としない選択的化学反応に応用できる可能性があります。今後,新たな化学反応の操作方法として,機能性材料や医薬品などの合成プロセスへの展開が期待されます。 https://academist-cf.com/journal/?p=12654 >我々は、光共振器を使った反応制御を一般的な有機反応に拡張できることを実証しました。アルデヒドやケトンのカルボニル基を使ったプリンス環化反応を光共振器内で行いました。2種類のアルデヒド(アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド)と2種類のケトン(アセトン、シクロヘキサン)を用いて、ヨウ素存在下でホモアリルアルコールと環化反応を進行させます。 >このとき、アルデヒドまたはケトンのカルボニル基の伸縮振動を強結合させると、反応速度が遅くなることを確認しました。反応速度と反応温度の関係を分析することで、カルボニル基の振動強結合を起こすと、プリンス環化反応の活性化エネルギーが約10 kJ/mol上昇することを確認しました。 これらの記事が言いたいことは、 「向かい合わせのミラーで特定の波長に調整した光の中で、有機化学反応を行わせると、特定の反応を大きく減速させることができた。つまり、...